特許出願の管理に役立つ【特許出願のイベント(審査開始まで)】

特許出願から審査開始まで、主に次の3つのイベント(期限の到来)があります。
(1)優先期間(出願から1年)
(2)出願公開(出願から1年6月)
(3)審査請求(出願から3年以内)

特許出願の管理では、これらイベントに合わせて特許出願をどのように取り扱うか(例えば、外国出願するかとか、出願公開するかとか、審査請求するかとか)を検討する必要があります。

(1)優先期間
出願から1年までがパリ優先権国内優先権優先期間になります。
パリ優先権は、元の国内出願に基づいて外国出願をする場合に利用され、外国出願をする場合は、基本的にこの優先期間内に行います。

外国出願は、申請時に特許出願の資料を出願する国の言葉に翻訳する必要があります。したがって、翻訳等の準備期間を加味して、出願から8ヵ月程度したら、外国出願の有無を検討した方がよいです。

国内優先権は、元の国内出願に基づいて改良発明を国内出願する場合に利用され、改良発明をする場合に、この優先期間内に行います。

国内優先出願は、元の国内出願に記載を付け足す場合が多いので、準備期間は1~2ヵ月になります。したがって、出願から10ヵ月程度したら、国内優出願の有無を検討した方がよいです。ただし、国内優先出願の有無は、外国出願の有無と同時に検討されることが多いと思います。

(2)出願公開
出願から1年6ヵ月が経過すると、特許出願の公報が公開(出願公開)されます。
公開をしたくない場合は、特許出願を取り下げることで公開を止めることができます。
特許出願を取り下げると、特許出願がなかったことになるので、特許の登録は受けられません
しかし、出願時には必要と思って特許出願はしたものの、事情が変わって特許が必要なくなった場合などに、特許出願を取り下げることで情報の公開を防止することができます。

公報の発行は特許庁が行いますが、一度公開の準備に入ってしまうと、取り下げの手続きをとっても、公開されてしまいます。したがって、公開の準備に入る前、すなわち特許出願から1年4ヵ月くらいまでに、取り下げの有無を検討したほうが良いです。

(3)審査請求
審査請求は、特許出願から3年経過するまで、いつでも行うことができます。
早く登録を受けたい場合は、特許出願と同時に審査請求をしますし、
特許出願に関係する製品の動向(売れ行きや開発状況)をみながら、
審査請求のタイミングを検討することもあります。
ただし、特許出願から3年以内に審査請求をしないと、特許は取り下げたものとみなされます。
取り下げみなしとなると、基本的に復活はできませんので、登録をあきらめることを意味します。

審査請求は、特許庁に紙を1枚提出するだけですので、準備期間は1週間もあれば十分です。
審査請求の有無は、特許出願に関係する製品の動向を見ながら随時検討したほうが良いですが、
あまり検討ばかりするのも手間がかかるので、先に説明した特許出願先の優先出願の検討公開の有無(取り下げ)の検討と一緒に行い、
あとは審査請求の期間(特許出願から3年)の1ヵ月前に検討すれば良いと思います。

特許出願をした場合は、以下のタイミングで特許出願の取り扱い方針の検討をお勧めします。
(1)特許出願から8ヵ月→優先出願の検討
(2)特許出願から1年4ヵ月→公開の検討
(3)特許出願から8ヵ月、1年4ヵ月、2年11ヵ月→審査請求の検討

私も知財部員だったころは、このタイミングで特許の社内検討会に検討議題として挙げていました。