特許公報の読み方~その4~

特許を専門にしない方には難解とされる特許公報、その読み方を順を追って解説していきます。
特許を活用して中小企業の利益を守る、中小企業専門の特許活用サポータ 弁理士の山本です。

前回は、公報を読む順番(前半)について説明しました。
(特許公報の読み方~その3~を参照)
今回は、引き続き、公報を読んでいく順番(後半)について説明します。

大きい括りでは以下の順に読み、前回は(4)まで説明しました。
(1)書誌的事項
(2)図面
(3)特許請求の範囲(1回目)
(4)発明の詳細な説明(【発明を実施するための形態】の前まで)
(5)特許請求の範囲(2回目)
(6)発明の詳細な説明(【発明を実施するための形態】以降)
(7)特許請求の範囲(3回目)

(5)特許請求の範囲(2回目)
2回目の特許請求の範囲になりますので、発明の詳細な説明の【発明を実施するための形態】の前まで(以下、「イントロ部分」といいます。)の内容を踏まえて読めば、難解な特許請求の範囲も少しは読めると思います。

特許請求の範囲の文言は抽象的ですが、イントロ部分でも同じ文言が使われているはずなので、
文言を具体例に置き換えて読まずに、そのままストーリーを追うことがポイントになります。

【特許請求の範囲】に書かれていることを実行すると、ある作用が働き、効果が生まれるというストーリーになっているはずです。

(6)発明の詳細な説明(【発明を実施するための形態】以降)
いわゆる実施例とよばれる部分です。明細書の中で最も技術的に具体的な内容が書かれています。
図面を参照しながら読むように書かれていますので、文章に案内されるまま、図面を横に置いてこの部分を読みます。
(「「特許公報の読み方~その2~」」で説明したように、図面を分けて準備すると便利です。)

実施例が複数ある場合、後の実施例が前の実施例の重複部分を省略していることがあるので、
一番最初の実施例から熟読します。基本的に読み飛ばしはしません。
この部分が理解できないと、おそらく他の部分も理解できないので、一生懸命読みます。
ここで読めない場合は、誰かに助けを求めるしかないと思います。

(7)特許請求の範囲(3回目)
【特許請求の範囲】は実施例の言葉が抽象的にかかれているはずですので、
実施例が読めていれば、言葉を追いながら、発明の内容がイメージできるようになるはずです。

次回(「特許公報の読み方~その5~」)は、各項目の読み方を詳細に説明します。