2016年5月16日:ヤクルトとスイス社、特許侵害で日本化薬を提訴

知財関連ニュース:2016年5月16日

知財関連のニュースを中小企業の経営者や知財担当者に向けてわかりやすく解説します。
中小企業専門の特許活用サポータ 弁理士の山本英彦です。

ヤクルトとスイス社、特許侵害で日本化薬を提訴=抗悪性腫瘍剤 (jiji.com)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016051600778&g=eco

株式会社ヤクルト本社が、
スイスの医薬製品会社デビオファーム・インターナショナル共同で、
日本化薬株式会社を、抗悪性腫瘍剤「エルプラット」の特許を侵害したとして、
損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたようです。
東京地裁ということは、本件の特許は日本の特許ということがわかります。

この記事のポイントは以下の1つだと思います。

・ヤクルトとデビオファームの共同提訴
特許権者は、独占権である特許権に基づいて侵害訴訟を提起できます。
この記事では特許(番号)が明らかにされていないので、詳細はわかりませんが、
ヤクルトはデビオファームと共同で特許を保有(特許を共有)していたと考えられます。

特許権者複数いる場合、各特許権者別々に侵害訴訟を提起できます。
したがって、本件では、ヤクルトが単独でも提訴できたし、
デビオファームが単独でも提訴ができたわけです。

A社とB社が特許を共有していて、C社が特許を侵害していた場合、
A社はC社を訴えてB社は、C社と取引があるため、C社を訴えないという場合もありえます。

どのような形で特許を保有するか(単独なのか、共同なのか等)は、
特許戦略を立てる上で重要な要素です。

ところで、デビオファームは、今年の3月に
「エルプラット」関連の特許で日本化薬に勝訴しているようです。
デビオファーム・グループ
デビオファーム・インターナショナルDebiopharm International SAが、日本化薬株式会社に対するElplat(R)特許侵害訴訟に勝利 (共同通信PRワイヤー)

https://prw.kyodonews.jp/opn/release/201603048559/

デビオファームは、この事件で勝訴したので、
この事件の特許とは別の特許(ヤクルトと共有)で、新たに日本化薬を訴えたのかもしれません。

ちなみに、今回にニュースを知ったか振って使うためには、
海外企業は日本企業と特許を共有することで、日本で訴訟をやりやすくしているよね
というと、特許をわかってる感じがでると思います。